「シャンプーすると抜け毛が多くて気になってきた」
「最近、髪型がうまく決まらなくなってきた」
このようなことが気になってきたら、もしかしたら薄毛が進行してきているかもしれません。
薄毛になると見た目に影響が出てきてしまい、悩みが深くなってしまうこともあります。
今回の記事では、薄毛の原因や改善していくために必要なこと、食事、ヘアケア、治療法についても詳しく説明していきます。
目次
- 薄毛を改善するにはどうすればいい？
- 薄毛を改善するために確認することとは？
- 薄毛の進行を止めるためにできることとは？
- 薄毛改善に有効なストレス解消法はある？
- まとめ
薄毛を改善するにはどうすればいい？
まずは、薄毛がどのような原因で引き起こされているのか確認をしていきましょう。 それから、食事方法やヘアケア方法、さらに治療方法までを詳しく解説していきます。
薄毛の原因とは？
薄毛の原因には大きく分けて4つあります。生活習慣やストレスから起こることもあれば、遺伝、疾患によって引き起こされることもあります。薄毛が気になる場合は、自分がどの原因に1番当てはまるのか、判別していくことが重要です。
それでは、薄毛の原因についてそれぞれ確認していきましょう。
遺伝
AGA(男性型脱毛症)は、遺伝の要素が大きく関わっていることが研究で明らかになってきています。
AGAは、男性ホルモンのテストステロンが5α還元酵素の働きによって、ジヒドロテストステロンに変換され、それが頭皮の毛細胞に影響を与えて、髪の毛の成長周期を短縮させてしまい、脱毛や薄毛を引き起こしてしまいます。このジヒドロテストステロンを増やす5α還元酵素の働きが強いタイプとジヒドロテストステロンの感受性が強いタイプが遺伝することが分かってきました。
そのため、身内にAGAの症状の人がいれば「自分もそのうちAGAになるかもしれない」と認識して、早めに対策を取るようにしましょう。
ストレス
ストレスを受け続けると、体内で副腎皮質ホルモンのコルチゾールが分泌され 、血管が収縮し、血流が悪くなり、髪に栄養が十分に行きなくなってしまいます。
また、ストレスの影響でホルモンバランスが乱れてしまい、テストステロンの分泌が増加することもあります。すると、AGAの原因物質のジヒドロテストステロンが増えてしまい、脱毛、薄毛が進行してしまいます。
仕事や家庭のことで忙しい日々を送ることがあっても、日頃からストレスが溜まってきていないか振り返り、定期的にストレス発散をするように心がけましょう。
栄養不足
好きな食べ物ばかり食べている、無理なダイエット、忙しさからファーストフードに頼った食生活などを続けていると栄養バランスが乱れてしまいます。
栄養不足になると、髪に必要な栄養が十分に行き届かなくなり、髪の成長が不十分になってしまいます。
日頃から栄養バランスに気を付けて食事を摂るようにしましょう。
脱毛症などの病気
薄毛や脱毛といえば、AGAをイメージする人が多いと思いますが、円形脱毛症などの病気で脱毛が引き起こされることもあります。
円形脱毛症は、何らかの原因で自分の免疫が髪を作り出す毛包を過剰に攻撃しまい、円形に抜け毛が起きてしまう病気です。重症の場合は、全身に脱毛が及ぶことがあり、AGAとは異なる治療が必要になります。
また、抗悪性腫瘍薬などの薬の副作用で脱毛が起きることもあるので、原因をしっかり見極めることが重要です。
薄毛を食事で改善する方法とは？
薄毛を食事で改善することができるのか気になるものです。ここでは、食事で改善する方法について、大きく分けて2つあるので確認していきましょう。
栄養バランスの良い食事の摂取
髪の成長に必要な栄養を、バランス良く摂取していくことが重要です。
髪のために積極的に摂りたい栄養素は以下の通りになります。
- たんぱく質：髪の主成分
- シスチン：髪を構成しているたんぱく質の1つ
- 亜鉛：細胞分裂を促す。シスチンをケラチンに合成する。
- ビタミンB群：皮脂の過剰分泌を抑える、亜鉛の働きをサポートする、血流を良くする。
- イソフラボン：髪の成長を促して、髪にハリやツヤを出す。
サプリメントの利用
仕事や家庭のことで忙しい日々を送っていると、栄養バランスまでしっかりと考えた食事作りは難しいときがあります。そのような時は、サプリメントを利用して、効率良く栄養素を摂取するのもいいでしょう。先述したような、シスチン、亜鉛、イソフラボン、ビタミンB群などの栄養素を意識して、自分に必要なサプリメントを選択しましょう。
服用している薬がある場合は、サプリメントでも飲み合わせに注意するものがありますので、気になる方は薬剤師などの専門家に相談してみましょう。
薄毛に効果的なヘアケア方法
薄毛が気になって、日頃何となくやっていたヘアケア方法を見直してみましょう。
もしかしたら、髪や頭皮に悪影響を与える方法をやっていることに気づくかもしれません。ここでは、薄毛の方に効果的なヘアケア方法を確認していきましょう。
シャンプーの正しい方法
シャンプーは頭皮に優しい、弱酸性のものを選びましょう。ブラシで髪をとかして汚れを浮き立たせます。しっかりとぬるま湯で髪を濡らして、泡立てたシャンプーでやさしく洗います。この時に爪を立てて洗ってしまうと頭皮に傷がついてしまいます。指の腹で優しく洗いましょう。シャンプーのすすぎは十分にしましょう。すすぎを十分にしないと頭皮のべたつきの原因になってしまいます。タオルドライ後はドライヤーを使って十分に乾かすようにしましょう。
マッサージの方法
頭皮のマッサージは頭皮の血行を良くして、頭皮に十分な栄養を行き渡らせるのにおすすめです。
まず、手の付け根のふくらみのところを使って、耳の上の側頭筋、後頭部の後頭筋、髪の生え際の前頭筋をゆっくりと押して、頭皮全体を動かすようなイメージでマッサージしましょう。
また、頭皮の血流を良くするツボを積極的に活用してみましょう。指の腹で少し強めに10〜15秒程度ぐっと押すと効果的です。
- 百会(ひゃくえ)：両耳の上の頭頂部
- 通天(つうてん)：百会の両サイドにずらしたところにある2カ所のツボ。
- 天柱(てんちゅう)：首の後ろにある両サイドの筋肉の外側。2カ所。
- 風池(ふうち)：天柱の外側斜め上にある2カ所のツボ
薄毛治療の方法
いろいろな薄毛対策を試してみてもなかなか改善しない場合は、できるだけ早めに病院を受診するようにしましょう。
ここでは具体的に、薄毛治療の方法を紹介していきます。
医師への受診
様々な診療科があるので、「一体、どこに相談したらいいんだろう」と悩む方も多いでしょう。薄毛の悩みは、皮膚科もしくはAGA専門の医師に相談しましょう。
医師が診察を行い、その人の体質や薄毛のタイプに応じて治療薬を選択、処方します。
内服薬の利用
医師が処方する内服薬は、以下の3つがあります。それぞれ特徴を確認していきましょう。
フィナステリド
日本で初めて承認されたAGA治療薬です。5α還元酵素を阻害して、AGAの原因物質のジヒドロテストステロンの生成を阻害します。発毛効果ではなく、AGA特有の脱毛の進行を遅らせることができます。
1日1回の内服で、副作用には性欲減退や勃起不全などがあるので、将来子どもを希望する場合は別の内服薬も視野に入れるようにしましょう。
デュタステリド
フィナステリドと同様に5α還元酵素の働きを阻害して、AGAの原因物質のジヒドロテストステロンの生成を阻害します。つまり、脱毛の進行を遅らせる作用があるのです。
フィナステリドと違うところは、フィナステリドは5α還元酵素のⅡ型のみ作用しますが、デュタステリドはⅠ型もⅡ型も両方阻害する作用があります。そのため、フィナステリドより1.6倍の効果があることが分かっています。ただし、副作用が強く現れやすく、性欲減退や勃起不全などがあるので、医師と相談して服薬するようにしましょう。
ミノキシジル
ミノキシジルは、頭皮の血流をよくして毛母細胞の細胞分裂を活発にします。外用薬と内服薬がありますが、効果はどれも同じです。内服薬は市販では販売されておらず、AGA専門のクリニックで購入する必要があります。外用薬はドラッグストアで第1類医薬品として販売されていますが、内服薬は国内未承認なので、クリニックが海外から輸入したものを使用することになります。そのため、海賊版の可能性や信頼できるクリニックかどうか見分けることが必要です。
内服、外用どちらも副作用で血圧低下、息切れ、動悸、ふらつきなどがあります。普段から、降圧剤や心臓病の薬を服用している人は注意が必要です。
薄毛を改善するために確認することとは？
薄毛を改善するために必要なことは、とにかく今の自分の髪の状況をしっかりと知ることです。ここでは、自分の薄毛の状態を確認する方法を2つ紹介していきます。
自分の薄毛の状態を知る方法とは？
自分の薄毛の状態を知るには、自分で確認すること、専門家など他人から客観的に見てもらうことです。この2つを実践していきましょう。
鏡を使って自分で確認する方法
自分で確認するには、鏡の前に立ったり、手鏡を使って自分の髪の状態を観察していきましょう。
額が後退してきた気がする、髪型が上手く決まらない、髪が薄くなっている気がするなどありませんか。また、頭皮が赤い、フケがある、硬くなっているなどの症状も頭皮環境が乱れてきているサインです。自分の髪や頭皮の状況を隅々まで確認していると、医師に相談するときにスムーズに対応してもらえます。
専門家に相談する方法
自分で髪の状態を確認出来たら、次は病院を受診して医師に相談しましょう。
「仕事が忙しくて相談できない」「薄毛で受診することを周りに知られたくない」と、なかなか受診ができない人は、オンライン診療をしている病院を利用してみるのもおすすめです。隙間時間を使って、周りの目を気にすることなく手軽に受診することができます。
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薄毛の進行を止めるためにできることとは？
薄毛は、遺伝の影響が大きいと思われがちですが、生活習慣の影響で引き起こされることもあります。薄毛の進行を最小限に留めるためには、まずは日頃の生活を見直してみましょう。
生活習慣の改善
ここでは、薄毛の進行を最小限に止めるために効果的なことを3つ説明していきます。
タバコの禁止
タバコに含まれるニコチンの影響で血管が収縮してしまい、頭皮の血流が悪くなってしまい、髪の成長に必要な栄養が十分に行き届かなくなってしまいます。
薄毛対策のために、タバコは禁止するようにしましょう。
なかなか止められない場合は、ドラッグストアで販売されている禁煙ガムやパッチを利用してみたり、病院の禁煙外来に相談してみるのがおすすめです。
ストレスの解消
ストレスが溜まってくると、ストレスホルモンのコルチゾールが多く分泌され、頭皮の血管が収縮してしまい、血流が悪くなります。また、睡眠にも悪影響が出るので睡眠不足に繋がってしまいます。
実際に、30〜40代の男性を調べたところ、ストレスホルモンの分泌量が多い人ほど、後頭部の髪が細くなる傾向が研究で分かっています。
仕事や家庭のことで忙しい日々を送っていると、気づかないうちにストレスが溜まっていることがあるものです。日頃から、運動や趣味などでストレスを発散して、溜め込まないように心がけましょう。
睡眠の改善
睡眠中は、成長ホルモンが分泌されていて、これは髪の成長や細胞の修復に重要な役割があります。睡眠が不足してしまうと、髪に必要なたんぱく質の合成が進まなくなり、髪の成長が遅れてしまいます。また、細胞の修復が追いつかなくなり抜け毛が増えてしまう恐れもあるので注意が必要です。
22時〜2時が成長ホルモンが多く分泌される時間帯なので、その時間帯を意識して睡眠を取るようにしましょう。睡眠時間は、7〜8時間は確保し不規則にならないように心がけましょう。
薄毛を改善するために気をつけたいこととは？
薄毛を改善していくためには、生活習慣の改善が重要と分かりました。
それでも、髪のお手入れが間違っていると、髪や頭皮に悪影響を与えている恐れがあります。間違った自己流の育毛方法になっていないか、これから確認していきましょう。
間違った育毛方法に注意すること
間違った育毛方法は、かえって髪や頭皮に悪影響が出たり、薄毛治療のタイミングを逃したりしてしまうこともあります。
また、育毛成分が含まれているシャンプーが多く出回っていますが、頭皮の環境を改善したり、血流を良くしたりするものがほとんどです。つまり、今ある髪の毛が抜けるのを防ぐものであって、発毛を促すものではありません。過度にシャンプーにこだわるのも治療のタイミングを逃す恐れがあるので注意が必要です。
間違ったシャンプーやマッサージ方法
スタイリング剤や頭皮の汚れを落とすために、シャンプーで2度洗いしていませんか。
過剰に洗ってしまうと頭皮に必要な皮脂まで洗い流してしまうので、頭皮が乾燥してしまい、皮脂が過剰に分泌されてしまいます。すると頭皮の環境が悪化し、かえって抜け毛を増やしてしまいます。
また、マッサージをしっかり行うために爪を立てて髪を洗ってしまうと、頭皮に傷がついてしまい、炎症が起きて頭皮環境の悪化に繋がります。やさしく押すように洗いましょう。
間違った食生活
仕事が忙しくて、インスタント製品や外食に頼ってしまうこともあるかもしれません。しかし、栄養が偏った食生活を続けていると、髪の成長に必要な栄養が行き届かなくなり、髪に悪影響が出てしまいます。また、ビタミンが不足してくると、頭皮の環境が悪くなり、湿疹や炎症を引き起こしやすくなるので抜け毛が起きやすくなってしまいます。
できるだけ自炊をして、栄養バランスを意識した食生活を行うようにしましょう。
薄毛改善に有効なストレス解消法はある？
忙しい日々を送っていると、気づかないうちにストレスが溜まってくるものです。しかし、ストレスを溜めすぎると髪の成長を妨げてしまうので、適度にストレス解消をしていくことが重要です。ここでは、具体的なストレス解消法について紹介していきます。
有酸素運動をする
有酸素運動とは、ウォーキングやランニング、水泳、ヨガ、サイクリングなどの運動のことをいいます。AGAの原因物質のジヒドロテストステロンは汗や尿から排出されるので、汗をかく運動は体内のジヒドロテストステロンを減らし、薄毛改善に繋がると言われています。
ストレス解消、体質の改善などの効果がある？
有酸素運動はストレス発散や、体質の改善に効果があります。運動をすると全身の血流が良くなり、体がすっきりとするので、体質改善、健康、ストレス発散にも効果的です。あまり激しくすると、疲労感が増し辛くなってしまうので、息が弾む、会話ができる程度で楽しく続けるのが大切です。
まとめ
薄毛の原因には、遺伝やストレス、栄養不足などがあり、改善するには栄養バランスの良い食事、ストレス発散を継続することが重要です。間違ったヘアケアを続けていると抜け毛の原因になってしまうので、ヘアケアも見直していきましょう。
自分の薄毛の状態を知ることができれば、医師の診察や治療方針の決定がスムーズですので、自宅で鏡を使って今の状態を確認していくのもおすすめです。
薄毛の進行を遅らせるには、禁煙、ストレス解消、睡眠の改善に取り組むことが重要で、ストレス発散や日々の健康のためにも有酸素運動を取り入れてみましょう。
